コロナ感染症;検査キットが足りない!
新型コロナウイルス感染症第6波の爆発的な拡がりの影響が多方面で出ています。中でも深刻なのがコロナ感染症の診断に必要な検査キットが最前線でコロナと対峙する我々開業医発熱外来で足りなくなり始めていることです。コロナ感染症の診断には抗原検査もしくはPCR検査を行います。抗原検査には検査キットを用いるのですが、発熱外来を行っている当院の様な施設でも入荷がほとんどできない状況です。また、PCR検査は検査会社に提出するのですが、その提出に必要なキットも手に入らなくなり、それがなくなった段階で検査も提出できなくなります。また、検査会社に提出していた検査も検体数の増加に伴って結果判明に遅れが出ており、判明まで1日半かかってしまう状況です。
もし、この状況が早急に改善されなければ発熱外来を閉鎖しなくてはなりません。また、行ったとしても重症度トリアージ、解熱剤などの対症療法薬処方程度の外来になってしまいます。
ただし、この検査キットの不足にはいろいろな矛盾もあります。皆さんもご存知のとおり大手薬局チェーンなどで無料PCR検査・抗原検査などが行われています。彼らはそれによる社会貢献を主張していますが、実際は検査だけをして、あとは医療機関に丸投げの状態で、医療には何ら貢献などはせず、ただ単なる集客目的、会社の営利目的に検査を行っているにスギません。また、そういったところで検査を受けるひと自体も、南宮さんや八幡さんでおみくじを引く感覚で検査をうけておられるようです。こういった意味がない検査でもあっても、確実に検査キットなどが消費されていきます。
本当に必要なところに必要なものが届かない。無駄な検査を行っている施設の皆様はどうかこの現状を理解してほしいものです。