大垣市からワクチン不足の出荷制限の通告がありました。
ここ最近、朝届いているFAXの内容にしばし憤慨する。すべて、コロナワクチンについてのことです。なぜ朝かと言うと、市にとって都合が悪い残念なお知らせは必ず22-23時ごろにこっそりとFAXで我々に送られ、その内容を確認するのが朝だからである。おそらく、この内容を昼間に流すと関係各所から抗議の電話でひどいことになるので、それを少しでも避ける工夫なのであろう。この浅はかな手段こそが今回の行政の杜撰なワクチン配布計画の現状を物語る。
その内容は『7月中旬からの国からのワクチン配布が大幅にへる。おそらく予定の半分程度なので、ワクチン予約も半分程度に減らしなさい。』というものです。
愕然です。『7月末日に高齢者の接種を終わらせなさい、そのためにはどんどんとワクチン予約をとってくださいね。ワクチンは十分に確保してあるので安心して接種すすめてください。』と先日まで言っていた行政がいきなりの手のひら返しです。当院は、この国難の解決にすこしでも貢献しようと接種を積極的に進めていました。多くのクリニックが対象をかかりつけ患者さんと限定しているなか、当院ではそのうような不条理な制限は取っ払てひろく接種を進めておりました。会場が密にならないよう、副反応出現に迅速に対応できるよう、そして通常診察に支障をきたさない(これが大原則)という条件を満たすために診療時間内の接種ではなく、昼休みや土曜日午後にワクチン接種外来を設けて臨んでおりました。少しでも多くの人が安全に接種を受けられるようにあらかじめ綿密な接種計画をたてており、当然いきなりワクチン不足を通告された日以降にも予約はぎっしりと入っております。もちろん、その方たちは接種を急がなくてはならないはずの高齢者です。本当にワクチン不足がくるのならその人たちに、予定変更の連絡をせねばなりません。役人さんは今回みたいにこっそりFAXを流せばそれでおしまい。失うものは何もない。我々が正論を言っても、国に責任転嫁すればそれでおしまい。しかし、我々は予定していたかたへの予定変更とお詫びの連絡をせねばなりません。当然、お叱りをうけるであろうし、信用も大きく失う。そして何よりも守らなければいけない高齢者が感染リスクにさらされたままなのです。
まずは、当院としては粘り強く交渉し高齢者のかたへのワクチン確保に全力を尽くします。続報につきしては後日、ブログに載せます。