注射しなくてもいいインフルエンザワクチン;こどもたちに朗報?

秋ごろからインフルエンザワクチンが開始されますが、今年のトピックスとして注射をしなくてもいい、点鼻のインフルエンザワクチンが使用可能になったことが挙げられます。フルミストと呼ばれるワクチンで、インフルエンザをミスト(霧)で予防しようということで、ネーミングセンスも上々です。

現状では2歳~19歳未満に使用可能で、成人は使用できません。ワクチン成分が入った液体を霧状にする注射器で、両側鼻孔に少量(0.1ml)噴霧します。なお、年齢に問わず1回の使用です。効果は従来の注射によるものと遜色がないようです。ただし、メーカーの資料ではプラセボに比較して、インフルエンザ発症が低下したというデータはありますが、従来の注射薬との比較データはないので、このあたりをどう捉えるかです。

注射ではないので、痛みはないので子どもたちにとっては朗報でしょう。しかし、子どもたちにとっては鼻の穴に、何かが突っ込まれるという恐怖はあるでしょう。

値段は、恐らく昨年までのワクチン接種料+αに納まると考えます。問屋さんから、どれぐらいで販売されるかで接種料が決まります。

最大の懸念は、どれだけの本数が手に入るかです。やはり、注射しなくてもいいということで人気はでるでしょう。まだ、メーカーが十分な供給体制には至ってないようなのでおそらく供給不足が予測されます。

なお、当院としては、供給量としては全く予想できないので、しばらくはフルミストとしては予約をとらないで、通常のワクチンとして予約をして頂きます。